「みおつくし」とMIORING

2017年大河ドラマ「おんな城主直虎」の舞台、遠江(とおとうみ)国。

MIORINGの工房は今から100年ほど前、現在の遠州地方の城下町で産声をあげました。

奥浜名湖の水の流れとともに、MIORINGゆかりの地を旅します。

二俣城址
二俣城址 天竜川のほとり、二俣城址では天守台に登ることができる。徳川家康の嫡男、信康ゆかりの地としても有名

 

旅の始まりは、天竜川のほとりの街「二俣(ふたまた)」から。

徳川家康と武田信玄による攻防で知られる二俣城。天竜川の水運と街道の要衝に位置し、豊かな水とともに街が発展しました。

劇中では井伊直虎が材木の商いを開始する様子が描かれましたが、MIORINGの旧工房付近は林業が大いに発展した街。芸者さんが道を行き交う賑やかな通りには、「錺(かざり)職人」と呼ばれた、今で言うジュエリークラフトマンが数多く腕をふるっていたそうです。

こうした賑わいを背景に、長い年月をかけて日本ならではの宝飾加工の技術が磨かれました。

二俣から街道を西に進むと「井伊谷(いいのや)」へ繋がります。

奈良時代、水の神に由来して「渭郷」と呼ばれたこの地域は水にまつわる伝説が多く、「井の国」の中心地として栄えました。やがて「井伊郷」と文字を変え、平安時代には井伊家初代が井戸の伝承とともに誕生します。

井伊谷宮
井伊谷宮 「井伊直虎ゆかりの地」ののぼりがひときわ多い井伊谷周辺。井伊谷宮は宗良親王を祀る

龍潭寺
龍潭寺 平安時代より井伊家の菩提寺であったとされる古刹。
井伊家代々の墓が並び、直虎もこの地に静かに眠る。
井伊家初代出生と伝わる井戸もほど近い。

mioring

 

MIORINGのカタログは井伊谷の由緒ある神社が撮影ロケ地となっています。

ご結婚されるお二人が清らかな気持ちで指輪を着用できるように、

許可のもと神聖な本殿や境内各地で撮影されました。

 

天白磐座遺跡
天白磐座遺跡 ドラマでは子供時代の遊び場として登場

奥浜名湖
奥浜名湖の夕暮れ 山上から気賀の街を見下ろす

古くから水にまつわる祭祀場として崇められたと伝わる天白磐座遺跡(てんぱくいらくらいせき)。

渭伊神社の後方、川に隣接した丘の上にあり、古代の豊かな水の都が忍ばれます。そびえる巨石は圧巻。近年はパワースポットとして有名になっています。

小さなエリアに集中して、悠久の歴史を感じる寺社や祈りの対象が鎮座しています。

水の流れに導かれ、井伊谷から川を下ると気賀にたどり着きます。

水運と街道を利用した商人の街として発展し、堀川城が築かれました。

眼前には奥浜名湖の穏やかな景色が広がります。

 

みをつくし橋
龍雲丸らが築城した気賀の堀川城址 潮の満ち引きを利用した城だったと伝わる

 

船の往来を見守る「みおつくし(澪標)」。

みおつくしとは、水上の航路標識のことです。

直虎が生まれるよりもはるか昔、今から1200年以上前の万葉集には「遠江引佐細江のみをつくし…」と、この地のものが読まれています。

文献に残る日本最古のみおつくしとされ、気賀では現在も湖上に眺めることができます。

夕暮れには美しく染まる浜名湖。直虎もみおつくしを見つめ、想いに耽ることがあったのでしょうか。

豊かな水とともに生まれ育ったMIORING初代の匠は結婚を船出にたとえ、幸せに満ちた船旅を導く高品質な指輪作りを目指しました。

浜名湖
浜名湖上のみおつくし およそ1300年前からこの海に立ち続ける

 

クラフトマン 工房に伝わる100年ほど前の指輪の型 MIORINGの工房では伝承された手法で日本ならではの指輪が作られる。

水の里で生まれ、みおつくしでつながる思い。

遠州の錺(かざり)職人たちは、17年間浜松を居城とした徳川家康に従い、駿府や江戸の職人の礎になりました。

ものづくりへの情熱は、現在もこの地域に息づいています。

受け継がれてきた思いと錺(かざり)職人の技を受け継ぎ、MIORINGの工房では指輪に命を吹き込みます。

今日も、新たな船出を見送るみおつくしになるよう願いをこめて。